やっほー、アラサー腐男子のダイキです!
今回は「触らないで、抱きしめて(上)」を読んだので、早速語らせてほしい。これ、ただの「潔癖症キャラの受け」って思ったら大間違いだよ。大学ゼミの飲み会から始まる王道な展開かと思いきや、想像以上に心情描写が丁寧で、思わず「これ、リアルだな…」って唸っちゃった。噂の潔癖症・鷲園くん、実はただの偏屈じゃなくて、しっかり背景があってさ。しかも、攻めの梅谷くんがイケメンなのに、めちゃくちゃ真っ直ぐで好感度爆上がり。2人の距離がじわじわ近づく感じ、見ててムズムズするし、鷲園くんの表情コロコロ変わるのが、可愛いったら!重そうなテーマ?って思いきや、意外とコミカルなやりとりも多くて、重すぎず軽すぎず、絶妙なバランス。心をふわっと掴んで離さない系BL、求めてる人にはぜひ手に取ってみてほしい!
基本情報
あらすじ
大学のゼミ飲み会で、普段は孤高で手袋がトレードマークの“潔癖症”鷲園くんを、ひょんなことから介抱することになった梅谷くん。噂では近寄りがたい印象の彼だけど、話してみると案外普通で付き合いやすい一面も。けれど、鷲園くんの「寝具一式ちゃんと洗ってくれ」発言に面食らう梅谷。実は彼、自分自身を「汚い」と思い込んでいて、人が触れたモノは平気でも自分が触れたモノはダメ、という独自ルールを抱えながら日常を過ごしていたのです。一緒に過ごすうちに梅谷は鷲園に惹かれていき、ついに告白!でも鷲園は恋愛に踏み出せずに曖昧な態度…。さらに、彼の潔癖には母親との複雑な関係やトラウマも絡んでいて…。不器用な二人が、お互いを思いやりながら少しずつ距離を縮めていく、“触れたいのに触れられない”じれったさ満載の大学生BLラブストーリー。
おすすめポイント
- 潔癖症の受け・鷲園くんのキャラ設定が唯一無二で印象的。
- 心情描写が丁寧で、二人の距離が自然に縮まっていく過程が心地いい。
- トラウマや家族問題などシリアス要素もありつつ重くなりすぎない絶妙なバランス。
- 梅谷くんの一途で男前な愛し方が読んでいて気持ちいい。
- コミカルなやりとりやツッコミ多めで、読む手が止まらなくなる。
感想・考察(ネタバレ注意)
「触らないで、抱きしめて」、いやぁ…これはタイトルからしてグッとくるものがあるよね。「触らないで」ってBLで言われると、普通ならちょっと身構えちゃうし、潔癖症のキャラって聞くと若干クセ強な印象あるけど、この作品はそのイメージを良い意味で裏切ってくれた。しかも大学ゼミが舞台ってことで、リアルな若者の等身大な距離感も描かれてるのがポイント高い。
まず主人公の梅谷くん。彼はめっちゃ普通…というか、いい意味で王道のさわやか男子で、人懐っこさがにじみ出てる。飲み会で酔いつぶれた鷲園くんを介抱する場面が出会いのきっかけって、もうそれだけで青春の匂いがプンプンする。で、問題の鷲園くんね。噂では「極度の潔癖症」「手袋キャラ」なんて言われてるけど、実際に話してみると意外と普通で拍子抜けするほど。お互いに壁があるようで、自然と距離が近くなっていくその流れがめちゃくちゃ自然なんだよ。
この作品、潔癖症(実際には強迫性障害)についてめちゃくちゃ丁寧に描いてくれてるのが良かった。鷲園くんの場合は「他人が触ったものは平気だけど、自分が触れると汚い」っていう独特なルールがあって、単純な「人嫌い」とは全然違う。感情の機微も細かいし、行動や発言の裏にあるトラウマとか、梅谷くんと一緒に少しずつ知ることになる展開もリアルで、読んでて「なるほどな〜」と唸ってしまった。
人間ドラマ的な部分もガチで見応えがある。鷲園くんの母親の存在がもう…強烈。毒親というか、強い支配欲があって、そこから鷲園くんの障害が生まれたってエピソードは読んでて心がギュッとなったし、それに梅谷くんが本気で怒ってくれるところもグッとくる。BLって「攻めが優しい」だけじゃなくて、「ちゃんと受けの痛みに寄り添ってくれる」ってのが一番胸を打つんだよね。しかも梅谷くん、決して過保護になりすぎず、自然体で真澄(鷲園)のことを大事にしていく感じ。合コンに誘われても即断るし、真澄の過去を聞いて本気で悔しがったりと、素直な男気が眩しい。自分もこうありたい…いや、なりたいけど多分無理…(笑)
恋愛の進み方も、丁寧に段階を踏んでて共感できるんだよ。ガンガン一気に突き進むタイプのBLも楽しいけど、この「ちょっとずつ近づいていく焦れったさ」とか、「服の上からしか触れられないもどかしさ」とか、リアルな関係の進展が妙に生々しくて、読んでてドキドキする。着衣イチャラブがここまで説得力持つのは、理由がきちんと描かれてるからなんだよな〜。「触れたいけど触れられない」、でも「どうしても触れたい」っていう梅谷くんの欲求がたまに漏れ出るとこが、男子の本音っぽくて笑っちゃうし、逆に愛おしい。
全体的に、シリアスな題材を扱ってるのに、妙に重くなりすぎないのがこの作品の上手さ。二人の距離感や心の動きが自然すぎて、読者も一緒にその場にいる気分になる。ちょっとした日常のやりとりや、お互いの表情の変化が素直に可愛いし、つい「尊い…」って呟きたくなる。特に鷲園くんの表情はコロコロ変わって、ギャップ萌えが止まらなかった。美人受けってだけでポイント高いのに、内面が健気というか、強さと弱さが同居してるのがまたズルい。
ラスト、まだ「上巻」だから未解決な部分も多いんだけど、二人がちゃんと「今できる形で愛を確かめ合う」ところまで行くのがすごく良かった。変に悲壮感もないし、「障害があっても恋愛できる」っていう前向きなメッセージが伝わってくる。これから下巻で、二人がこのハンディをどう乗り越えていくのか、めっちゃ気になるし応援したくなる!
BLとしての萌えポイントもしっかり押さえてるし、人間ドラマとしても読み応えアリ。心情描写を大事にしたい人や、丁寧な関係性を見たい人にはぜひ読んでほしい一冊。いやー、続きが早く読みたくてウズウズしてる自分がいるわ…。
こんな人におすすめ
- 潔癖症や強迫性障害がテーマのBLに興味がある
- リアルな心情描写や丁寧な心理描写を重視する
- トラウマや家族問題などシリアス要素も受け入れられる
- 段階を踏んで関係性が深まるストーリーが好き
- 明るさと重さのバランスが取れた作品が読みたい
- 攻めの一途さや受けの可愛さにキュンとしたい
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触らないで 抱きしめて(上)