やあやあ、アラサー男子ダイキです!「囀る鳥は羽ばたかない」第3巻を語る…!ヨネダコウ先生の作品、読むたびに寿命が延びそうな勢いで感情が揺さぶられるんだけど、3巻も例外じゃなかった…。極道の世界に生きる矢代と、彼を静かに見守る百目鬼。男同士の情愛が、ただのBLの枠を超えて人間ドラマとして熱すぎる!正直「ヤクザ×ドM淫乱」ってだけでもパンチ効いてるのに、登場人物みんなクセ強すぎて全員好きになっちゃう罠。しかも今回は、矢代が撃たれたり、百目鬼が矢代のために変わろうと決意したりとドラマ盛りだくさん。ああもう、読む手が止まらん…!あと、BL的にも「待ってました!」な百目鬼×矢代の濃いシーンもあるからご安心を(笑。任侠とエロスと切なさが絶妙に絡み合う傑作、未読の人は今すぐ本屋へGO!
基本情報
あらすじ
真誠会若頭・矢代は、「男なら誰でもいい」と噂される淫乱な男。でも自分の部下には絶対手を出さない主義だった…はずが、付き人で用心棒の百目鬼(どうめき)だけはなぜか例外。性的不能で感情を見せない百目鬼は、矢代にとって無条件で安心できる存在だった。しかし矢代が狙撃され命の危機に晒されたことで、百目鬼自身も矢代への強い想いを自覚し始める。自分の気持ちに気付いた百目鬼は、矢代のために変わることを決意。一方、百目鬼の変化に矢代は戸惑いを隠せず、二人の間に新たな緊張感が生まれていく。ヤクザ社会の抗争や裏切り、思惑が渦巻く中、矢代と百目鬼の関係は加速していく──。そんな二人を取り巻く男たちの複雑な想いも絡み合い、物語はさらに深みを増していく。
おすすめポイント
- 任侠漫画顔負けのハードボイルドなストーリー展開がアツい!
- 矢代と百目鬼の感情の変化が丁寧に描かれていて、じれったい距離感がたまらない
- エロシーンがエモさと色気でノウミソ溶けるクオリティ
- 矢代の複雑な過去や百目鬼の切ない想いに心が締め付けられる
- 主要キャラだけでなく脇役たちの人間味やドラマも見応え充分
感想・考察(ネタバレ注意)
読み終わった直後、僕の脳内は「これ、BLってジャンルで語っていいの?」ってくらいの衝撃でいっぱいだった。いや、もちろんBLなんだけど、任侠漫画として、しかも人間ドラマとしての重厚さがハンパじゃない。みんなが言う通り、893(ヤクザ)漫画としても一級品なんだよな…。
まず、矢代という男の生き様が、どんどん鮮やかになっていく。1・2巻も十分キャラが立ってたけど、3巻では「ドMの淫乱ヤクザ」という一見するとBL的な属性が、ただの“設定”じゃなくて、彼が生き抜くしかなかった極道の世界、そこに根ざした必然として描かれてる感じがする。矢代自身が自分を「ボロ雑巾」だと卑下したり、「公衆便所」呼ばわりされてもなお、どこかで自分を下げていない。むしろ、頭の回転が速くて、ピンチの中でも冷静に状況を切り抜ける力強さが際立つんだ。
で、そんな矢代に振り回される男たちがまた…最高にしんどい!竜崎なんか、一見すると噛ませ犬だけど、矢代に向ける想いが切ないくらい真っ直ぐ。彼が言う「雑巾じゃねぇだろ」って台詞、もう…心に刺さりすぎて、一瞬ページをめくる手が止まった(笑)もはや恋なのか情なのか、そのボーダーが曖昧な世界で、男たちの仁義や執着がドロドロと絡み合う。BLって、“恋愛”の枠を飛び越えて“人間の業”そのものを描けるんだなって、改めて感じた。
そして百目鬼。彼の心情の変化も3巻で一気に加速する。これまで感情を表に出さない、ある意味“安全パイ”だった百目鬼が、矢代への想いを自覚して変わろうとする姿がグッとくる。特に、矢代が撃たれたことをきっかけに自分の気持ちを受け入れた百目鬼が、矢代のためなら自分を変えると決意する流れ、めちゃくちゃ熱いんですよ。しかも、決して分かりやすい“好き”って表現じゃなくて、「頭の手足になる」「頭の望むことをするだけ」とか、ちょっと歪んだ忠誠心で表現されてるのがリアルでゾクゾクする。
で、今巻の目玉でもある矢代と百目鬼のエロ。これがまた…とんでもなくエロい!!矢代が「部下には手を出さない」と鉄の掟を持ってるのに、百目鬼だけは例外。しかも、百目鬼は性的不能(ED)という設定が、ただのエロ要員じゃない。彼が矢代をフェラするシーンなんて、正直、そんじょそこらのBLのHシーンよりよっぽど生々しくて、切なさと執着が入り混じった空気に脳みそトロけそうだった。百目鬼の“武骨な男振り”と矢代の“翻弄される乙女感”が混ざり合って、こっちは変な声出そうになったよ(笑)
しかも、矢代の「取り繕えてない」表情や、百目鬼の無表情の裏側にある感情が、すごく繊細なタッチで描かれてる。杉本に現場を見られたあとの矢代の色っぽさとか、もう美しすぎる。ヨネダコウ先生の画力、画面構成の上手さ、マジで神の領域。
ストーリーも、ヤクザ社会の陰謀や人間関係が複雑に絡み合って、BL読みたいけど“恋愛だけ”じゃ物足りないって人にもドンピシャ。平田や三角、竜崎、それぞれの思惑や嫉妬、矢代を巡る感情が渦巻いてて、どのキャラにも感情移入できる。みんな“矢代”という男に惹かれて、同時に飲み込まれていく。この吸引力、すごすぎる…。
個人的には、矢代と百目鬼の今後も気になるけど、竜崎の行く末とか、脇役たちのドラマからも目が離せない。久我と影山の番外編もいいスパイスになってて、物語全体に厚みが増してる。表紙の意味深さからラストまで、全ページから緊迫感が伝わってきて、何度でも読み返したくなる一冊。
総じて、「BLの枠を超えた」ってよく言うけど、この作品は本当にその言葉がしっくりくる。恋愛、欲望、業、仁義、いろんなものが詰まった名作です。まだ読んでない人、マジでもったいない…!
こんな人におすすめ
- 任侠ものBLに目がない
- ハードボイルドな世界観を求めている
- キャラクター同士の深い心理戦が好き
- 痛みや葛藤を伴う恋愛に惹かれる
- 美麗な絵と緻密なストーリーを堪能したい
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囀る鳥は羽ばたかない 3