【レビュー】ブルースカイコンプレックス 9|すれ違いと嫉妬が深める二人の絆

やあやあ、ダイキだよ!市川けい先生の「ブルースカイコンプレックス 9」!いや~、毎巻楽しみにしてるシリーズだけど、9巻もやっぱり心臓ギュッと掴まれる展開だった!複雑な感情と言葉にできないもやもや、これぞブルスカ…って感じ。寺島と楢崎、もう熟年夫婦みたいな安定感かと思いきや、まだまだ波乱あるんだねぇ。新キャラの柊真くんがなかなかのクセ者で、若干ヒリつく空気もありつつ、嫉妬とか不安とか、恋愛で絶対通る道を丁寧に描いてて「わかる~」ってなる!今回は脇役たちもいい味出してて、それぞれの恋も見逃せない!ブルスカ初見の人も、既読の人も、心の準備はしっかりしてね。さあ、語り倒すよ~!

📝基本情報

作品タイトル:ブルースカイコンプレックス 9

シリーズ:ブルースカイコンプレックス

カップリング:大学生 ✕ 大学生

作者:市川けい 先生

出版社:東京漫画社

出版年月日:2023/08/18

📖あらすじ

アルバイト先の学習塾で出会った生徒の兄・柊真がケンカで倒れているのを見かけ、放っておけず介抱してしまった寺島。最初は特に気にしていなかったものの、その出来事をきっかけに柊真から妙に懐かれるように。そんな寺島の変化を横目に、楢崎もまた自分の過去――「初めての相手」だったみのりとの間に、自分の知らない何かがあったことを知って心がざわつく。お互いを想っているからこそ、聞けないこと・言えないことが増えていくふたり。過去の出来事や、相手の知らない人間関係に不安や嫉妬を感じるけど、それでも信じていたい。日常の中でふと生まれる、すれ違いと小さなすれ違い。自分の気持ちに素直になれず、もどかしさを抱えながらも、関係を少しずつ深めていく楢崎と寺島の、複雑でリアルな心の機微が描かれる第9巻。

🌟おすすめポイント

  • 恋人同士の微妙なすれ違いと嫉妬がリアルに描かれている!
  • 新キャラ・柊真くんの年下攻め要素が絶妙なスパイス!
  • 家族との関係や友情も丁寧に描かれていて泣けるシーン多数!
  • 日常の中の恋愛の“もやもや”や“尊さ”に共感必至!
  • キャラそれぞれの想いが重く、心の成長がしっかり伝わる!

💬 感想・考察(ネタバレ注意)

ブルースカイコンプレックス9巻、ついに来たな…!って感じで、読み始めてすぐに胸の奥がザワザワした。僕、正直このシリーズの「些細なのに大ごと」な心の揺れがたまらなく好きなんだけど、9巻はまさに「好きだからこそ聞けない、言えない」っていう、恋人同士が陥りがちなリアルな距離感をズバッと描いてくれてて、何度もページを行き来してしまった。

今回注目だったのは、寺島のバイト先で出会った柊真くん。いやもう…年下粘着系男子の破壊力、すごいよ…。寺島が「懐かれた」というか、正直あれはもう好意100%でしょって思った(笑)でも、寺島の警戒心のなさには共感しちゃう。だって、普通に考えたら学習塾の講師と生徒の兄弟だし、年も離れてるし、そこまで踏み込まれると思わないよね。だけど、BLだからこそ「確率の問題じゃない」って痛感させられる。どこに恋が転がってるのか分からないし、パートナーがいるならこそ、日常の中でのちょっとした隙も慎重に…って、読んでて思わず背筋が伸びたよ。

一方で、楢崎サイドも「元カノ(?)」みたいな存在=みのりちゃんが再び登場して、夏生の心をかき乱してくる。いやー、これはどっちの立場も分かるんだよな…。過去の恋愛、しかも「ハジメテの相手」って、そりゃ意識しちゃうし、知らない何かがあったんだって知った時の夏生の動揺は刺さった。恋人の過去に嫉妬しちゃう自分を認めたくないのに、どうしても気になる。うん、分かる分かる。

でもね、ブルスカのすごいところは、これで「喧嘩してドロドロ」ってならないんだよ。二人とも、直接ぶつかる勇気もなければ、簡単に自分の気持ちを曝け出すこともできない。お互い言葉にできないもどかしさの中で、「それでも信じてる」っていう想いがじわじわ伝わってきて…僕、これぞ大人BLの真骨頂だと思ってる。

あと、サブキャラたちも相変わらずいい味出してる!個人的には春ちゃんと栗栖くん&アレックスくんの友情エピはめちゃくちゃ癒された。春ちゃん、バイト前に髪切ってもらって可愛さ爆発してるし、栗栖とアレックスが友達すぎて和む。あの二人、リアルで会ったら絶対飲みに行きたいタイプ(笑)

楢崎の家族に受け入れられるシーンも、ちょっと泣いた…。こういう家族の描き方が市川けいさんは本当に上手いよね。家族の温かさや照れ臭さ、ちゃんと描写されてて、「よかったなあ~」って心から思えた。

で、SNSとかでも話題になってたけど、「同性愛者多すぎじゃない?」っていう指摘、確かに分からんでもない。でも、これフィクションだし、同じ世界線の中で色んな愛のかたちが描かれるのはむしろ心地いいと思ってる派。リアリティとフィクションのバランス、ブルスカは絶妙だなって毎度感心しちゃう。

あと、楢崎の「夏生を嫉妬させたかったわけじゃない」って台詞、ちょっと言い訳感出てたけど、でもそういう不器用さもこのカップルの魅力なんだよな。理屈じゃない、感情が先走っちゃう瞬間ってさ、人間味があって好きなんだ。寺島の乙女発言(!)も可愛すぎて、思わずニヤけた僕です。

誤解やすれ違いがあっても、二人はまた一歩ずつ信頼を深めていく。恋愛って、相手のことが好きだからこそ嫉妬したり、過去にモヤモヤしたり、不安になったりする。でも、それを受け止めて、話し合わなくても少しずつ歩み寄れるって、めちゃくちゃ尊いんだよね…。

最後に、柊真くんみたいな新キャラが絡んでくることで、また新しい波紋が広がる感じもワクワクする。今後も出てきて欲しいけど、あまりドロドロしすぎないでくれ…!と祈りつつ、二人の“当たり前の日常”がこれからも守られて欲しいなって思った。

9巻、何度もリピートしたくなる名作でした。やっぱりブルースカイコンプレックス、最高!

🔍こんな人におすすめ

  • 恋人同士のリアルなすれ違いや嫉妬に共感したい
  • 複雑な人間関係が絡むBLが好き
  • 年下男子×年上男子の新たな展開に惹かれる
  • サブキャラ同士の友情エピソードも楽しみたい
  • 長期連載ならではのキャラ成長をじっくり味わいたい

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ブルースカイコンプレックス 9

ブルースカイコンプレックス 9

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ダイキ

アラサー腐男子。いままで読んだBL漫画は1,500冊以上!好きな作家さんはヤマダさん(鯛代くん、君ってやつは)、山田ノノノさん(跪いて愛を問う)、鯛野ニッケさん(その夜のどこか、シリーズ)、ほかたくさん。学園モノが好き。ファンタジー系もちょっと好き。グロ、ホラーは苦手。なるべくハピエン希望。

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