やあどうも、アラサー腐男子ダイキです!今回紹介するのは、鯛野ニッケ先生の「寄宿舎の黒猫は夜をしらない(上)」。タイトルからして「何このミステリアスな雰囲気…」とワクワクしちゃうんだけど、読んでみたら期待以上に引き込まれました!舞台は名門寄宿学校。世界中から集まった良家のボンボンたちが集う中、学年トップの孤高男子・ユキと、生徒たちの憧れジーン。この二人が繰り広げる学園×ミステリー×恋愛(+吸血鬼疑惑!)の三重奏。いや…この設定、個人的にめちゃツボです。前半は軽快なコメディパートで「お、思ったより明るい?」って油断してると、後半から怒涛のシリアス展開が待ってて、感情ジェットコースター!しかも、物語の伏線回収や引きのうまさが半端なくて、ラストで「え、どうなるの!?」と叫びたくなるやつ。上下巻構成なので、まずは上巻で世界観にどっぷり浸かってみてほしい。では、僕なりの感想いってみるよー!
基本情報
あらすじ
世界中の良家の子息が集まる寄宿学校・ブラン・カレッジハイスクール。学年トップの奨学生ユキは、誰とも群れず孤高の存在。そんなユキに物怖じせず話しかけるのは、生徒みんなの憧れ・ヘッドボーイのジーンだけ。ある日、同級生が謎の事件に巻き込まれ、首筋にはまるで吸血鬼のような奇妙な傷が現れる。寄宿舎に潜む“吸血鬼”の噂が広がる中、ユキとジーンは事件の真相を追うことに。学園の美しい日常と不穏な影、そして二人の距離が少しずつ縮まっていく、ミステリアスな学園BL。
おすすめポイント
- ヨーロッパ風寄宿学校×吸血鬼というミステリアスな世界観が魅力!
- 孤高の天才ユキと憧れのヘッドボーイ・ジーンの距離感にドキドキ
- 事件の謎解きと恋愛が絶妙に絡み合うストーリー展開が秀逸
- コメディとシリアスの緩急が絶妙で一気読み必至
感想・考察(ネタバレ注意)
上巻を読み終えた率直な感想――「寄宿舎の黒猫は夜をしらない」、めちゃくちゃ引き込まれた…!まず、舞台がヨーロッパ風の寄宿学校って時点でテンション爆上がりなんだけど、そこに良家の子息たちの青春、さらに吸血鬼というミステリー要素まで乗っかってきて、もうてんこ盛り。読者は最初から「誰が吸血鬼なんだ?」って疑心暗鬼になりながら読み進めることになるんだけど、この「もしかしてこいつ…?え、違う?え、もしかして?!」の感覚がクセになる。
主人公のユキは学園トップの奨学生で、孤高キャラ。こういうタイプって一歩間違うとただの高嶺の花で終わりがちなんだけど、ユキは妙に人間味があって、気になる存在。物怖じせず話しかけてくる“ヘッドボーイ”ことジーンも、ただの優等生お兄さんじゃなくて、絶妙な距離感がリアルに描かれてて良い!2人とも美しいし、「こんな青春、俺にもあったらな…」なんて思いながらページをめくってたら、気付いたらどっぷり物語に浸かってた。
前半はコミカルな掛け合いもあって、サクサク進むテンポが心地良い。会話の端々からキャラ同士の関係性が垣間見えて、誰が誰とどんな風につながってるのか、自然と把握できるのが上手い。後半になるにつれ、事件の謎が深まっていって一気にシリアスモード突入。ここからの切なさの盛り上げ方が本当に絶妙で、気付いたら胸がギュッと締め付けられてた。孤独なユキの内側が少しずつ見えてきて、ジーンとの距離が縮まるたびに「この2人、どうなっちゃうの…?」とハラハラするし、秘密が明かされるたびに物語のスケールがどんどん広がっていく感じが気持ちいい。正直、BLでこんなにサスペンス味を楽しめると思わなかった。
そして僕的に特筆したいのは、キャラクターの掘り下げが本当に丁寧なところ。メインの2人だけじゃなくて、脇役たちも「この人にも過去があるんだろうな」と思わせる描写があって、端役も手抜きなし。事件の被害者になったアウラや、その他の寮生たちもそれぞれ個性が立ってる。物語が単線じゃなく、色んなドラマが同時進行してるのが好きな人には超オススメ。
あと、見逃せないのが巻末のNGカットやカバー裏の小ネタ。これがまた笑える!本編でシリアスになった心を絶妙にほぐしてくれて、鯛野ニッケ先生の遊び心に思わずニヤリ。重くなりすぎないよう、読者への気配りが行き届いてると感じた。
とにかく上巻は、じっくり世界観に浸りつつ、最後の最後にドーンと大きな展開が来て「うわ、下巻早く読ませてくれ!」ってなる構成。ラスト数ページの情報の落とし方が神がかってて、ここだけでご飯3杯いける勢い。上下巻一気読みが鉄板だけど、上巻だけでも「この先どうなる?!」って思わず唸っちゃう。
恋愛パートも、事件の謎解きもどっちも譲らず、読み応えのある一冊。鯛野ニッケ先生の作品は前から好きなんだけど、今回も裏切らない完成度にただただ感謝…!こういう「学園BL×サスペンス」って、もっと流行ってほしい。なんなら続編もスピンオフも見たい。ジーンとユキ、そしてXハウスの面々のその後、もっともっと供給してほしいなぁ。読後、寄宿舎の黒猫たち全員に幸あれ!って気分になったよ。
こんな人におすすめ
- 寄宿学校を舞台にしたBLが気になる
- 吸血鬼×ミステリー要素のある作品が好き
- キャラ同士の心の距離感の変化をじっくり味わいたい
- サスペンス展開と恋愛の両方でハラハラしたい
- ヨーロッパ風の世界観や雰囲気に惹かれる
🛒 購入はこちら(Amazon)

寄宿舎の黒猫は夜をしらない(上)